健康や育毛対策をについて

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肝の働き

五臓六腑のうちでとくに重要な肝の働きを簡単に説明します。

【肝】血や気の流れを調節する
肝は体のさまざまな病気に深
く関係します。肝の状態によって体の各部分に瘀血(血液が滞
ること)や血虚(血液の量が少なくなった状態)をもたらすから
ですが、それは肝が血や気の流れを調節する役割をもってい
るからです。
肝は、血液の日々の貯蔵庫であり、血液量を調節する臓器で
あると考えられています。ちなみに日々の血液をストックす
る働きを、肝の蔵血作用といいます。たとえば、睡眠中や安
静時には、余分な血は肝に戻り、活動時など体が血を必要と
するときには全身に送り出されます。血を貯蔵し、循環血液
量を調節する臓器が肝なのです。
肝での血の貯蔵量が不足(肝血不足)すれば体内は虚血となりま
す。また、肝に血が戻らない場合、つまり蔵血されなければ
、不正出血や月経異常などが引き起こされます。さらに、肝
は気の運航を調節する重要な働きももっています。これを
「肝の疏泄作用」といいます。気も血も同様、スムーズに全
身を巡らなければなりません。
肝の疏泄作用には、さらに具体的に説明すると次の4つがあ
ります。

①脾(消化器)の消化機能を助ける
肝は脾の消化機能を助けてお
り、そのため肝の疏泄作用が低下すると消化機能に悪い影響を
及ぼします。

②血や津液の循環を促進
血や津液(体内の水分)は、気の働きに
よって全身を巡っており、肝はその調節をおこなっています。
そのため、気がとどこおれば(気滞)、血や津液もまたとどこお
ります。つまり、瘀血や痰飲(余分な水分がたまること)が生じ
ることになります。

③月経を調節
月経周期や月経の量は、肝の疏泄作用によっても
調節されています。そのため、肝のこの作用に異常が生じると、
月経周期の乱れ、月経にともなう乳房の張満(張った感じ)、生
理痛などがあわられます。また、この作用は肝の蔵血作用とも
関連があります。

④感情情動の調節
人の正常な感情情動は、気と血のスムーズな
運行によっておこなわれると考えられています。言い換えれば
気と血は正常な精神活動の基礎であるともいえましょう。
つまり、肝の疏泄作用が正常であれば、気はスムーズに巡り、
感情情動もまた正常となるのです。また、社会生活にうまく適
応できるように働きかけるのも、肝の作用によると考えられて
います。外界の反応として生ずる人間の感情情動が臓器に影響

を与えないように肝が調節せいているのです。